(有)栄醤油醸造
掛川市横須賀の旧横須賀街道沿いに、江戸時代から続く醤油醸造メーカーの栄醤油があります。
醤油醸造の蔵改修のお話を頂き、平成17年3月 栄醤油さんに伺いました。
江戸時代から続く醤油醸造、7代目当主 深谷さんに一から醤油醸造の工程を教えて頂きました。
横須賀のこと、三熊野神社大祭のこと、商売のこと、いろいろなお話を聞き、私共も江戸時代から続く、この蔵の存続にかかわれることをうれしく思いました。
「大変な工事」になることは、蔵の外観を見ただけで大体想像がつきました。
大体想像がついていたのですが、蔵に入りここで本当に「大変な工事」を実感しました。
あたりまえですが、すべて木で造られています。
太鼓梁で組まれた小屋組、すべて大工の手刻みによる物で、仕口もそれぞれの時代、いろいろです。
醤油作りの命となる菌、蔵の中の物は菌で覆われていました。
この菌をなくしたら商売が終わってしまう。
「蔵の建替え」という選択は初めからありません。
構造補強と瓦葺き替えが、主な工事になります。
構造補強は立っている柱、1本ずつ補強計画を立てていきます。
屋根に上り状況を確認し、瓦の工事内容と工程を決めます。
見た目は悪いですが、柱も梁もまだまだ元気そうです。
薄い野地板は、雨漏りのせいもあり、所々抜けていました。
いざ施工となると、いろいろな問題が初めから出そうです。