木材の高騰 ” ウッドショック ”
このところニュースでもこの名前を聞くようになりました “ウッドショック”
外国産木材の不足で、新築の住宅や家具などに大きな影響が出始めています。
ウッドショックが発生した原因は、二つの要素が重なっていると思われます。
米国内での新築住宅需要の増加に伴い木材相場の上昇が起き、さらに中国の悪く言えば買占めにより日本へ売る木材がないそうです。
輸入材に依存しすぎた日本の家造りに問題があると考える方もいらっしゃいます。
輸入木材に頼れないのなら国産材を使えばいいじゃない??と誰もが考えることです。
実際、日本の国土の7割を超える森林があっても何故国産材を使えないのでしょうか?
急な建築用材の需要増に対してすぐに原木の供給を増やすことは今の日本ではできません。
木を切る人がいませんし、急に木こりにはなれません。
国内の原木も少しずつ価格上昇が出てきているようです。輸入材に頼ってきた人たちがスギとヒノキの買いあさりに出ています。
内地材を昔から扱ってきた製材所も無理に高い金額で原木を買わず、この状況が落ち着くのを待っている状況です。
木造の家を建てることにかかわるすべての人が困ってしまう状況になりつつあります。
解体屋さんは建て替えの住宅の解体が延期になったとか、基礎屋さんもいつ建つかわからない状況で基礎工事延期になったとかちょっと不安な話を聞きました。
コロナショックよりひどいかもしれません。
弊社は、島田市にある”スンエン”という原木市場・プレカット工場から地元の自然乾燥のスギとヒノキを仕入れています。
情報網から今回の事態をいち早く聞き”ウッドショック” という声が聞こえる前から、自然乾燥材の在庫を数棟分確保してくれていたので弊社は影響を受けることはなさそうです。
板倉造りの家は一般の木造住宅の3倍ほどの木を使いますので価格は安いものではありませんが、集成材を使わないので何十年経っても朽ちることなく、経年変化を楽しんで頂ける住まいです。
林野庁のデータでは国産材の生産量が年々増えてきているそうです。カーボンニュートラルの実現に向けて林業もかなりの貢献が必要になりますし、炭素固定されたスギやヒノキをたくさん使っていかなければなりません。
ウッドショックは建築業界にとっては死活問題になっていくかもしれませんが、国産材の生産量を増やしていくいいタイミングになってほしいと思います。
只今、弊社倉庫内に板倉造りの新事務所&モデルルームを建設中です。見学自由となっていますので、お気軽にお越し下さい。大工さんの仕事を間近でご覧いただけるまたとない機会です。<N>